占星学

1 elements

ハウス

1ハウス02

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http://whisperingwood.homestead.com/23341033-astrology.pdf

惑星

私達は占星学の研究において、発光体としてもまた知られている、太陽と月から始め、10個の惑星を検証します。加えて、水星、金星、火星、木星、土星、天王星、海王星、そして冥王星があります。惑星のエネルギーは、私達の日々の生活に影響します。それを述べた上で、真に問題なのは、このエネルギーと共に私達が何を行うかです。

更に最近に成って認識された惑星(天王星、海王星、そして冥王星)は、その他の惑星のメッセージは薄めず、それらは単純に、私達の経験のスペクトル(幅)を加えます。多くの人達は、木星を最も博愛的な惑星として考え、金星が直ぐ次に続きます。太陽、月、そして水星はまた、黄金の輝きを照らす傾向にあります。物事の反対側においては、土星が固いエネルギーで、火星、天王星、海王星、そして冥王星の鋭さによって続かれます。

それぞれの惑星は異なった速度で運動しており、太陽に対してどれだけ近いかによって、より早く(月)、そしてよりゆっくりと(冥王星)運動します。最も速い惑星(月、水星、金星、そして火星)は、一般的に(太陽系の)内側の惑星として言及され、内的な自己に語ります。社会性の惑星は木星と土星で、その間外側の惑星(天王星、海王星、そして冥王星)は、外的な世界にそれらの眼差しを固定します。

それぞれの惑星は、それが統治するサイン(星座)において、その最も強力なエネルギーを働かせます。これはまた、その dignity (尊厳)のサインとしても言及されます。それぞれの惑星がまた相互関係する2番目のサインがあり、その exaltation (高揚)のサインとして知られています。それぞれの惑星の尊厳のサインの(ゾディアックにおける)直接の正反対は、detriment (損害/凶)のサインで;この惑星のエネルギーは一般的に不都合(陰)です。高揚のサインの正反対は fall (下降)のサインで;それらの惑星は、弱められたエネルギーを現します。(牡羊座の中の火星の様な)その自然的なハウスの中の惑星は、偶然的に尊厳化され、そして結果として強化されます。恐らく、全ての中で最も重要な惑星は、Ascendant (上昇)を統治するものでしょう。例えば、乙女座が上昇にある人達は、乙女座の統治者として水星が、彼等のチャート(図表)の上で多大な影響を働かせていると見つけるでしょう。

惑星の運動は、固定的(stationary)、直接的(direct)、そして逆行的(retrograde)に分類されます。(その直後に直接的、または逆行的に成る)固定的な惑星は、それと共に高度に集中し、そして重要なエネルギーをもたらします。直接的な惑星もまた、多大な影響を働きます。物事をミックスさせる役割を果たすのは逆行的な惑星です。後ろ向きに進む様に現れる事によって、それらの惑星は分散されて、集中していないエネルギーを派生させます。逆行的な惑星のメッセージは、結果として、ごっちゃにされた、弱い効力でしょう。

太陽: 自己の惑星

太陽は光を派生させるので、それは生命をもたらします。(発光体、または恒星としてもまた知られている)この惑星は、自己、人の個性、エゴ、スピリット、そして個人を特徴的にするものを体現します。それは、私達の個性で、世界に向けた私達の顔です。太陽はまた、創造的な能力に語りかけ、日々の生活の挑戦に立ち向かう個人の力です。

人の自然的な父親、夫、そしてその他の男性的な影響は、子供達と同様に、太陽によって統治されています。太陽のエネルギーは力強いもので、その眼醒めに、それらの存在の中核である、権威、導く能力、そして個人の本質が由来します。この惑星の意志を通して、私達は、私達自身を、世界において体現させる事を学びます。

太陽は雄大で、その王者らしい雰囲気に相応しく、王族と、より高い役職を統治します。この球体はまた、私達の健康と安全の上の守護です。太陽の黄金の輝きは、不可欠な生命の力で、それは強さ、エネルギー、そして成功するための意志を私達に与えます。その他の惑星に対して強さを与えるのは太陽で、それは何故、この惑星が占星学において鍵の役割を担っているかの理由です。

太陽は、それぞれのサインを約1か月間、訪問して過ごし、ゾディアックの12のサインを通って旅をするのに、1年間かかります。それは、男性的なエネルギーで、獅子座と5番目のハウスを統治します。

月: 感情の統治者

月は、地球に最も近い「惑星」なので、この衛星は文字通りゾディアックの周りを一跳びし、1カ月弱においてその周期を完結させます。それはまた、殆どの惑星以上に、より深く私達に触れます。

潮の満ち引きの統治者として、月が私達の感情の統治者に成るべきなのは相応しいです。穏やかな水は深いでしょうか?波を立てているでしょうか?感情の泉でしょうか?そう、私達の感情は長い間、海と言う言葉において描写され:液体で、重大で、内からのかき混ぜです。気分の変化、直感/本能、物事について私達がどう感じるのか、そして私達の感情がどの様に他者に影響するのかは全て、月によって影響されています。太陽が私達に、私達のスピリットを与える間、私達に、私達の魂を与えるのは月です。

月は、母親と、女性と子供の関係を象徴する事において、女神の様なものです。この惑星は(また、発光体としても知られていますが)人の人生における女性達、そして育成者としての彼女達の役割に対して語ります。繁殖力、妊娠、そして出産もまた、月によって統治されています。私達は、私達が私達の母親によって撫でられ、彼女の優しい手触りを感じた最も早い瞬間から、月がその銀色の輝きを照らしているのを目撃します。

私達の感情は、私達の存在を通してそれら自体を現れさせ、私達の日々の生活の音色を設定します。月は、この継続性の責任者で、ある時は私達を活力的にし、次の時には虚弱にします。私達は上機嫌か、落ち込んでいるかで、いたずらっ子か、お行儀が良いかで、おおらかに笑うか、意識的に泣くかです。月のエネルギーを通して、私達自身を完全にし、世界と一つに成るために、私達は様々な感情を和解させようと努力します。月はまた、私達が欲するものを見極める助けをし、記憶と過去を、この行程の一部として使います。

月は、それぞれのサインの中で約2日半過ごし、そしてゾディアックを1周するのに、28日間かかります。それは、女性的なエネルギーで、蟹座と4番目のハウスを統治します。

水星: コミュニケーションの惑星

水星は、神々の羽根のついた使者と同じ様に、羽毛の軽さの羽根に乗ってやって来て、そして私達に話す事を命じます。コミュニケーション、知性、そして自覚の全ては、論理と理由づけ、私達の考えの方法、そして私達がどの様に私達の思考の行程を創造し、そして表現するのかと同様に、水星の統治下にあります。

水星的な本質は、落ち着きの無さと運動を、マインドへともたらします。此処において物事はラ-タ-タ-タ-タッと、素早く起こります。水星は、頭の素早い回転、早い思考、可能性、意見、理由づけ、そして物事を理論化する能力に関わります。水星的なエネルギーは、陽にも陰にも成る事が出来ますが、エネルギー化する事に間違いはありません。この惑星はまた、一つの事から次の事へ私達が移行するように指示し、物理的と心理的の両方の段階の上で、答えを得る事を指示します。更に、水星のエネルギーは、器用さと知覚力の両方です。

水星は短い旅に関係していて:ご近所、または町の反対側の友人への訪問で、通勤で、週末の小旅行です。兄弟/姉妹、そして移動全般もまた、水星の統治下です。

話す事、記述、本、オン・ラインのコミュニケーションと学習は全て、水星の統治下です。この惑星は、頻繁に、そして上手に、私達自身を表現する様に、私達に懇願します。

水星は、太陽から28度以上決して離れてはおらず;それは太陽の周りのその軌道を一周するのに、約88日間かかります。そのエネルギーは、男性的でも、女性的でも無く、それが入ったサインの性別に成ります。それは、双子座と乙女座の両方と、そして3番目と6番目のハウスを統治します。

金星: 愛と金運の惑星

金星は、楽しみの全てに関係していて、特に誰かと分かち合われた楽しみです。この惑星はそれ自体を、愛、私達の感情的な執着におけるロマンスとハーモニー(調和)、結婚、友情、そして(事業のパートナーシップの様な)団結に拘わらせています。金星は幸せと優しさを広げる事に満足で、その間、他者、そして私達が主有する物事をどの様に愛し、感謝するかを教えます。

私達は金星のエネルギーの御蔭で魅力的に現れ - そして他者を引き寄せます。社会交友、そして他者に対して関連する事は、この惑星にとって重要です。

美はまた、金星と共に強く関係させられています。芸術(音楽、踊り、劇、そして文学と、幾つかを上げるだけでも)、そして美的感覚は、金星の統治の中に納まります。金星は私達に、私達の感覚に没頭し、私達の世界の美しさの中で大いに楽しむ事を懇願します。この惑星は、洗練、文化、チャーム、そして気品に密接に関連しています。

金星はまた、私達が、私達の所有物から得る楽しみも扱います。高級品(宝石、絵画、高級車)、良い食べ物や飲み物、美しい家と洗練の感覚は全て、金星の関心を喜ばせます。この惑星は私達に、物事の絶妙な本質を高く評価する様に願います。それは、金星が関わる限り - 必然的には性欲的ではありませんが – 官能的な世界です。

金星は、ゾディアックのその軌道を一周するのに225日かかり;それは太陽から47度以上は決して離れません。それは、女性的なエネルギーで、牡牛座と天秤座の両方と、2番目と7番目のハウスを統治します。

火星: 情熱の惑星

火星はゾディアックのアクションの惑星です。その「赤い惑星」は、結局の処、とても気が荒くあるべきで、そして火星はがっかりさせません。エネルギー、情熱、推進力、そして決断力は全て、火星の統治です。この惑星はあなたに(そして、勿論、火星は軍部を統治します)立ち上がり、目立ち、そして物事を成す事を要求し - 脇道で座る事は、天界のその他の場所に帰属します。端的に、火星は個人の権力と自信の表現に語りかけます。

野望と競争もまた、火星の領域です。仕事場においてであれ、スポーツのグラウンドの上であれ、火星は私達が挑戦に立ち向かい、私達の最善 - またはそれ以上を尽くす事を応援します。火星は勇気と誇りもまた貴重にしますが、攻撃性が此処においてその計画の一部です。主張、そして大胆で恐れの無い本質が、この惑星を喜ばせます。

火星のエネルギーは、建設的にも、破壊的にも成る事が出来ると着目するのは重要です。太古の時代における戦争の神、火星は、非情で凶暴にも成る事が出来ます。このエネルギーが未だにその惑星から派生する間、それはまた私達に、その力を善のために利用する事を求めます。スタミナ、野心、そして達成は全て、火星の統治下です。

火星は私達の性的関心と性的なエネルギーを統治し、武器、事故、そして手術を監督します(最後の2つは、この惑星の陰と陽を描写しています)。最終的に、しかしながら、火星のエネルギーは、もし正しく利用されれば、とても便利です。

それは、ゾディアックを通って、その軌道を一周するのに、2年近くかかります。それは、男性的なエネルギーで、牡羊座と蠍座の両方と1番目と8番目のハウスを統治します。

木星: 幸運の惑星

木星は、考えている人の惑星です。抽象的なマインドの守護者として、この惑星は、知性的とスピリット的の両方において、より高い学習を統治し、アイデアの探求のための熱望を与えます。知性的に語ると木星は、私達の思想を形成するにおいて、私達を補佐します。よりスピリット的な領域において木星は、宗教と哲学の上で統治します。答えのための探求は、もしそれらを見つけるために世界中に行く事を意味したとしても、木星が提案する事で、それは恐らく、木星が遠距離の旅を統治する理由です。このテーマに沿って、木星は私達に、倫理と道徳の価値を確認させ;それはまた、私達の楽観の感覚を確かめさせます。

運と幸運は、良い理由と共に木星に関連させられています。これは、博愛的な惑星の一種で、肯定的な方法において、私達が成長し、繁栄する事を望みます。木星は判事であり、陪審員ですが、それは殆どの場合信頼できる助けで、私達が正しい道にある様に見守っています。私達の成功、達成、そして繁栄の全ては木星の領域ですが、この援助は、時には怠けと怠惰へと悪化します(木星は、最悪だと、体重の増加に関連しています!)。頻繁に、しかしながら、木星は私達を正当な道へ導きます。

遊びの時間もまた、木星の統治の一つです。全ての種類のスポーツ、チャンスのゲーム、そして家族のペットとの公園における散歩(木星は動物を愛します)は、この惑星によって全て統治されています。最後に木星は頻繁に、物質的であれ、そうで無くあれ、大きな富の前兆です。これは天界における良き友人です!

木星がゾディアックを一周するには、約12年かかります(その惑星は、平均して、一年に一つのサインを訪問します)。それは、男性的なエネルギーで、そして射手座と魚座の両方と、9番目と12番目のハウスを統治します。

テトラビブロス

テトラビブロス(四書)

1 tetrabiblos

第一巻

第一章: 序文
第二章: 知識は特定の程度まで、天文学によって得られるでしょう
第三章: 先見は便利です
第四章: 惑星的な球体の影響
第五章: 吉と凶
第六章: 男性と女性
第七章: 日中と夜間
第八章: 太陽に関する位置の影響
第九章: 固定化(fixed)された星々の影響
第十章: ゾディアックの北の星座
第十一章: ゾディアックの南の星座
第十二章: 一年の季節
第十三章: 四つの角度の影響
第十四章: 夏至冬至、春分秋分、そして有形無形のサイン
第十五章: 男性的と女性的なサイン
第十六章: サインの相互関係の配置
第十七章: 命令していて、従っているサイン
第十八章: 同等の力でお互いを見ているサイン
第十九章: 連動していない(五点形の)サイン
第二十章: それぞれの惑星のハウス
第二十一章: 三重性
第二十二章: 昇進(exaltations)
第二十三章: 用語の性質
第二十五章: 全ての惑星の場所と角度
第二十六章: 顔、二輪馬車、そして惑星のその他の類似した特徴
第二十七章: 応用、分離、そしてその他の能力

第二巻

第一章: その題材の一般的な分類
第二章: 全ての全体的な気候を通して観測可能な特性
第三章: 三重性とそれぞれの惑星と共に親しみのある地球の地域
第四章: 固定化された星々と共に親しみのある地球の地域
第五章: 日月食における特定の先見の分類
第六章: 出来事において理解されるために関係すると考えられる地域、または国々
第七章: 出来事の時間と期間
第八章: 影響されるであろう分類、階級、または種類
第九章: 効果の性質と本質
第十章: 日月食、彗星、そしてその他の現象の色
第十一章: その年の新月
第十二章: それによって大気の異なった構成要素が産出されるサインの特定の本質
第十三章: 大気の特定の構成要素のための考慮の分類
第十四章: 隕石の重要性

第三巻

第一章: 序文
第二章: それによって後者の出来事において動物が子宮を出て、そして存在のもう一つの状態に成る、受胎と分娩、または出産
第三章: 上昇している(ascending)角度
第四章: 誕生日の星座の教義の配分
第五章: 両親
第六章: 兄弟と姉妹
第七章: 男性または女性
第八章: 双子
第九章: 怪物的、または奇形的な誕生
第十章: 育てられなかった子供達
第十一章: 寿命
第十二章: 停止的(prorogatory)な場所
第十三章: 停止させるもの(prorogator)の数、そしてまた運の一部
第十四章: 停止の分類の数
第十五章: 適例
第十六章: 体の形状と気性
第十七章: 体の痛み、怪我、そして病気
第十八章: マインドの質
第十九章: マインドの病気

第四巻

第一章: 序文
第二章: 金運
第三章: 社会階級の運
第四章: 雇用の質
第五章: 婚姻
第六章: 子供達
第七章: 友人達と敵達
第八章: 旅
第九章: 死の種類
第十章: 時間の期間的な分別

追加付録

1.アルマゲスト;第七巻、第四章
2.アルマゲスト;第二巻、第九章からの引用:上昇(アセンション)によって監督された状況
3.彼の四書の果実と呼ばれた、クラウディオ・プトレマイオスの百の名言集
4.ゾディアック的な平面球体

☆ ★ ☆ ★

クラウディオス・プトレマイオスは、紀元73年頃ギリシャのプトレマイオス・ヘルミイで、エジプト最後の王朝プトレマイオス朝の王家の末裔の一人として生を受けた。生涯の大半をアレキサンドリアで過ごした。カノープスの神殿で天体観測を行い、図書館で死蔵されていたギリシャ天文学書を調査し、これを体系化させた。そして、151年に78歳で死去している。

大著「アルマゲスト(原題マセマティックス・シンタクシス)」や「コスモグラフィア」により、天文学史や地理学史に普及の名を残している学者。天動説の大成者。プトレマイオス王朝の滅亡によって、忘れ去られかけたギリシャ天文学の研究成果を集大成し後世に残した偉大な学者。

だが、ここでは一般的に知られている天文学者としての彼ではなく、占星術師としての側面について語りたい。

実際、彼は「西洋占星術の父」と呼ばれることもある。

彼の占星術における最大の業績は「テトラビブロス」を書いたことにある。これは題名通り4部から成る書であり、「アルマゲスト」の天体観測と「コスモグラフィア」の地理学を基本において、時間と空間による未来予測を体系化している。

ちょうど「アルマゲスト」がヒッパルコスの仕事を土台に、「コスモグラフィア」がティレ・マリヌスの仕事を土台にしているように、この「テトラビブロス」も実は紀元前のストア学者で占星術師のポセイドニオスの仕事を土台にしている。いわば、この書はカルデア・エジプトの占星術の集大成的な書である。

プトレマイオスは、過去の先達達の知識を集大成を得意とし、独創性というものは少ないと良く指摘される。無論、彼は実に熱心に天体観測を行ったが、過去の先達達が積み上げて来た成果を整理して後世に伝えることにも熱心であった。

「テトラビブロス(4つの書)」は、「アルマゲスト」や「コスモグラフィア」の後に書かれた書であり、彼のパトロン、シュロスに捧げられている。プトレマイオス自身の定義によると、「テトラビブロス」は「アルマゲスト」に基づく数学の書であるという。言ってみれば、「アルマゲスト」が第1巻であり、「テトラビブロス」は2巻にあたる書物なのである。彼は、ある意味、数学魔術(i.e. 数秘術)の信望者でもあった。

すなわち、この書において彼は、先達ポセイドニオスの学説を支持したのである。占星術は、鳥占い、内臓占い、夢占いとは別種の占いであるとした。これは、神意を聞く類のものではなく、宇宙の法則を知り、数学的な計算によって行われるものだと強調したのである。

一部の学者には、占星術を憎むあまり(苦笑)、「テトラビブロス」をプトレマイオスの晩年の迷い・ボケの産物と決め付ける無茶な主張をする人がいる。これは、占星術と天文学の明確な区別の無かった当時の時代背景を見落としているだけではなく、プトレマイオスの哲学をもあまりに無視した見解であろう。「テトラビブロス」の視点に立てば、むしろ「アルマゲスト」と「コスモグラフィア」は、その土台となる書である。この3著は互いに照応しあい、どれか1つを軽視すると、プトレマイオスの哲学の理解は絶対に不可能なのだ。

「テトラビブロス」の第1部は、惑星、恒星、星座の関係において述べられたものである。そこでは天体と四大との関係についても解説されている。また、方角や季節等についても、同様に四大との照応関係が解説されている。

例えば、太陽は勿論「温」と「乾」であり「火」。

月は地球に近いがゆえに海や川からの蒸気の影響を受けるので「湿」である。また、太陽からの光を受けるため若干「温」となる(ゆえに「湿」と「温」であり、「水」となる)。

土星は太陽から最も遠く「温」が不足し、地球からも最も遠いので海からの蒸発の影響を受けないので「湿」が不足する(ゆえに、「冷」と「乾」で「土」となる)。

金星や月のような「湿」の性質を持つ惑星は女性的であり、太陽、土星、木星、火星は男性的である。しかし、水星は太陽と月に近く、中途半端に「湿」の性質を帯びているため、両性具有者である。このような基礎的論が展開される。

また、ここにおいてはアスペクトの解説も成されている。もっともプトレマイオスは4種類のアスペクトしか認めておらず、現在の占星術で最も重視されるコンジャクションは認められてない。

また、この時代のアスペクトは精密な惑星同士の角度ではなく、その惑星が居る星座同士の角度でもって用いられる(これは、当時の天文学の水準からみても止むを得ないであろう)。

2部においては、惑星が地上に及ぼす影響について述べられる。

まず、地上はヨーロッパ、アジア、北アジア、アフリカに4分割される。そして、これらの地域に十二宮が照応する。例えば牡牛座はペルシャ、双子座はアルメニア、牡羊座はブリテン、ゴール、ゲルマニアといった具合である。

もっとも、これは「コスモグラフィア」の古い世界観と同一であるため、現代から見ると、そのままでは使用は出来ないであろう。既に滅びた国の記載が多くあるのは別にしても、新大陸や極東、ロシアに関する記述は無い。

しかし、この照応は、土地と天体との関係を重視するという、基本的ルールが説かれたものであり、そういった意味では極めて重要であろう。

ちなみに、現代の占星術では、アメリカは双子座、中国は蟹座、ロシアは水瓶座、日本は天秤座と照応させるのが定説のようである。

プトレマイオスは、天体と土地の関係を正しく掌握すれば、戦乱や天災、疫病の流行が、どの土地で起こるか予測できるとした。

しかし、何よりも重要なのは、やはり第3部と第4部であろう。

ここにおいて、個人を占うための占星術が解説されているのである。今、我々が見ているホロスコープの原型が、ここにあるのである。特にハウス、サインの象意の原型が、これによって確定したとも言われることもある。

特に重要なのが、獣帯(ゾディアック)の扱いである。プトレマイオスは獣帯を30度づつ十二分割した。そして、いわゆる春分点を、牡羊座の0度すなわち獣帯の起点とすることを強く説いたのである。無論、彼は春分点歳差は充分知っていた。春分点は少しづつ後退し、今では獣帯の起点たる牡羊座0度は、本来の場所には無い。こうした方式は、トロピカル方式(移動十二宮方式)と呼ばれ、各サインが実際の星座の位置と一致するサイデリアル方式とは区別される。そして、現代の占星術師のほとんどは、このプトレマイオスが唱えたトロピカル方式を用いているのである(一部の占星術師やヒンズー占星術ではサイデリアル方式を取る)。

現代の占星術師が、この3~4巻を読めば、穴だらけであると思うかもしれない。しかし、同時に、西洋占星術の基礎が、まさにこの本によって決定されたことにも気づくであろう。

マニリウスの「アストロノミコン」がラテン語で書かれたのに対し、この「テトラビブロス」はギリシャ語で書かれた。その結果、この書はギリシャの新プラトン主義者達によって、非常に重視された。特にプロティノスの高弟ポリピュロスは、この書の注釈すら行っている。また、プロクロスも同様に注釈を行っている。

この書は、ギリシャ語からシリア語に訳された。やがて、9世紀に入ってイサク・ベン・フナインによってアラビヤ語に訳された。ちなみに現存する最古の写本は、このアラビヤ語の本である。これが1138年にプラト・ティブリティヌスによってラテン語に訳された。ご多分に漏れず、この書はイスラム圏を経由してヨーロッパに逆輸入されたわけである。

この書が大きく注目を集めるのは、ルネサンスに入ってからである。カルダーノはアラビヤ語本の原本とラテン語本をテキストにして注釈を書いた。キリスト教神秘主義者のメランヒトンは、プロクロスの注釈本をテキストにして、翻訳を行った。

自然魔術やヘルメス哲学を奉じる者にとって、マクロコスモスとミクロコスモスの照応を考察するのに、占星術は欠かせない思想でもあったのだから、当然といえば当然である。
http://www5e.biglobe.ne.jp/~occultyo/uranai/putoremaiosu.htm

★ ☆ ★ ☆

プトレマイオスは占星術師ではなかったと言ったら驚くだろうか。 たしかにこれまでに出版された占星術のテキストのなかで『テトラビブロス』ほどのロングセラーはないし、占星術に興味のない人ですらプトレマイオスの名前は知っている。 しかし、これは古代ギリシア・ローマの占星術を様々な角度から研究してきた私の結論である。

まず、プトレマイオスを含むギリシア・ローマのテキストを、時代を追って読んでみると、『テトラビブロス』の時代になって基底にある理論にやや変化があることがわかる。 大筋では同じなのだが、細かい部分でプトレマイオスはそれまでにあった占星術の理論とは異なる事柄を述べている。

この事実だけを考えるなら、プトレマイオスの時代に占星術が様変わりしたと言えなくもないのだが、『テトラビブロス』より後の時代のテキストを読むと、また『テトラビブロス』以前の理論に戻っているのである。 これはドロセウス(1世紀)、プトレマイオス(2世紀)、ファーミカス(4世紀)の3冊を比較するだけで確認できる。 さらにベッティウス・バレンスやポーラス・アレキサンドリヌス(パウロス)とも比較すれば、『テトラビブロス』のみが特殊であることがよりはっきりとするだろう。

またプトレマイオスは、他の占星術師と比べて、以下の事柄に関する説明を省略している。

ホラリー占星術
パートオブフォーチューン以外のアラビックパート
天体が各サイン/ハウスにあるときの効果
天体間に形成されるアスペクトの効果

なぜプトレマイオスだけが異なる理論を唱え、当時の占星術テキストなら当然あるべき重要な事柄をその著書から省略したのだろうか。

『テトラビブロス』Book IIIの第1節で、プトレマイオスは次のように述べている。 (現代日本語にするため多少意訳したが原文の意図は正確に伝えているはずだ。)

古典的な未来予知の技法は、多岐にわたり、ほとんど無限とも言える、すべての天体の組み合わせを考慮する必要があるため、そのすべてを説明することはできない。(中略) さらに、その使用方法や実践が難しいものについては説明を省略する。

プトレマイオスが占星術師だったとしたら、彼よりも前の時代の占星術師たちがそうしたように、きちんと説明すればいいのだ。 省略したのは『テトラビブロス』が初心者向けだったからという説もあるが、私は、単にプトレマイオス自身が他人に説明できるほど占星術を理解していなかったためだと考える。

たとえば、”The Crime of Cladius Ptolemy”(Johns Hopkins University Press)においてロバート・ニュートンは、『アルマゲスト』にある恒星のリストはプトレマイオス自身の観測によるものではなく、ヒッパルコスのカタログに記載された恒星の位置に歳差を考慮した一定の度数を足しただけのものであることを指摘している。 これはプトレマイオスが天文学者ですらなかったことを示唆するものである。 (事実、ロバート・ニュートンはそう断言している。)

また、プトレマイオスは占星術や天文学だけでなく、地理学や光学についての著書もある。 プトレマイオスが博学な人だったと言えばそれまでだが、プトレマイオスは単なる「科学ライター」であり、『テトラビブロス』は占星術師ではないライターが自身の見解を加えつつ、一般大衆に占星術を説明したものと見る方がぴったりとくる。

クォリファイング・ホラリー・ディプロマ・コースで『テトラビブロス』をテキストとして取り上げているのは、占星術の歴史やパートオブフォーチューンに関するレッスンにおいてであり、簡単に手に入る本であり、ウィリアム・リリーが頻繁に引用しているからである。 しかしながら、「プトレマイオスの説明はすべてにおいて極端に短い」とリリーが嘆いているように、物足りなさがあるのは否めない。 『テトラビブロス』を読んだだけで古代ギリシア占星術の全貌を知ることも、古典占星術について語ることもできないのである。
http://www.kokubu.com/astrology/ptolemy.htm

クラウディオス・プトレマイオス